一昨年の2017年に、通訳案内士試験を受けました。
その際、仕事が忙しかったこともあり、問題集すら解く時間が全くありませんでした。
でも、週一度の一般通訳コースはずっと通い続けてました。
一次試験
一次の中国語の筆記試験の内容を見たとき、試験用の問題集は解いてなかった私ですが、
普段学校でやっている日文中訳の通りにやればいい、と思いました。学校では一次試験で出題された問題よりもっと複雑な日本語を、ただそのまま単語を中国語に直すのではなく、内容を理解し、その意味がちゃんと伝わる中国語に直す、ということが大事だと教わってきました。それを毎週やってきましたので、いつも通りに中訳をしました。
中文日訳も同じで、日本語らしい日本語に直す、と教えていただいた通りに訳しました。
週一度通訳コースに通い、学校での普段の通訳の勉強だけして受けた一次試験は、地理以外の科目(中国語、日本歴史、一般常識)は合格しました。
昨年、残りの地理、ガイド実務に合格した後、二次対策に取り掛かりました。
二次試験
二次試験までは一次の発表があってから1か月しか時間がありません。
二次の内容は①2分間の日本の文化、習慣に関するプレゼン(質疑応答あり)②一分程度の通訳問題③通訳現場を想定した際の通訳としての対応を中国語で説明。
試験時間は全部で12分程度です。
現場を想定して、文章作成
最初に前回の二次の内容(プレゼンや通訳問題)をネットで調べました。プレゼンについては、日本の世界遺産や文化、習慣等について問題が出されていましたので、それを中国語で説明できるようできるだけたくさんの文章を作成しました。
陳先生から日本で今、何が流行っているのか、中国から来た観光客の方々は日本のなにに興味を持たれているのかを考えるように教えていただきましたので、それを軸に、文章を作成していきました。また、授業ではグループで日本の文化、習慣に関し発表する機会を作っていただき、他の生徒の方たちの意見も引き出され、その意見や発想がとても勉強になりました。
話を理解する、分かりやすく伝える
通訳問題で(日本語から中国語)出題されたのは、「日本料理」についてでしたが、試験では学校で毎回特訓いただいている逐次通訳の日本語の速さよりずっと遅くて、落ち着いて通訳できたと思います。学校ではどんな状況でも相手に伝わる通訳をしないといけないと教わってきました。早口の人の言葉も、分かりにくい日本語を話す人の言葉も、伝えなければなりません。そんな現場を想定した通訳の勉強を毎週やってきましたので、試験での通訳問題はそれほど難しいと感じることはなく、落ち着いて答えることができたと思います。
自分がガイドになったときを想定して、関西の街を案内する際のガイドの仕方も特訓いただきました。
2018年から二試験次の内容に③の「通訳現場での対応」も加わりました。実際自分が通訳ガイドしていることを想定し、どのように対応すべきかを考える練習をしたことにより、本番でもガイドになりきって受け答えができたと思います。
声出し
この一か月は毎日1時間、音読を続けました。授業でもどれだけ課文を家で読み込んでくるか、が大事だと教わってきましたし、私は緊張しやすいので本番でもハッキリ声が出るように毎日声にだすことを続けました。
中国語を声に出し続けることが緊張を和らげることを実感しました。
相手の身になって考える
二次試験を振り返り、一番大事なのは、面接官を旅行者と想定して、こんなガイドに案内してもらいたいと思ってもらえるような受け答えをすることだと思いました。
日本に観光でくる中国の方にも、きっといろいろな方がいらっしゃると思います。ただ、杓子定規に言葉の受け渡しをするのではけっしてなく、意味を考え伝わる中国語を話す、そして相手の立場にたった対応の仕方、言葉の選び方を授業では細かく徹底的に教えていただきました。そして、常に「現場」を想定した2時間の授業が試験当日、私と通訳ガイドになりきらせてくれた、と思っています。
ご指導くださり、本当にありがとうございます!